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相撲とハングリー精神 [スポーツ]

 
 
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昔、「ハングリー?」というタイトルが出て、

原始人がマンモスを追いかける、カップヌードルの

コマーシャルがありました。

20世紀も終わりに近い1900年代でしたが、

あの頃は日本にハングリー精神といったものが、

残っていたんでしょうか。


戦争直後の昭和20年代から30年代の頃は、

食べるに困るような生活をしてきた子供が大人になって、

何とか貧しい親を楽にしてあげたいと思って、

死に物狂いで相撲をとって親孝行をする。

そんな成功物語は、相撲の世界にはたくさん

残っています。


地方の出身の力士は、都会に出てなんとか

現状を打破しようと、まさに歯を食いしばって

新弟子・幕下時代を過ごしてきたと思います。

若乃花、大鵬、佐田の山・・・

昭和の名横綱を作った精神的基盤は、ハングリー

だったに違いありません。


相撲というのは、根性と技術と肉体を鍛えて

体ひとつで相手に打ち勝つ格闘技です。

戦う相手は怪物のような先輩の関取と

厳しさに負けてしまいそうな自分自身です。


壁のような相手に向ってぶつかって転がされて、

汗だくになって土だらけになって息を切らして、

それでも弱音をはかないでぶつかっていく稽古を

毎日毎日繰り返す途方もない世界です。


当然耐え切れないで逃げ出していく人は

いっぱいいます。

体力や技術は、すぐについてくるものではないので

そこで必要になるのが精神力です。

ハングリー精神というのは、逃げられない負けられない

という気持ちの強さでしょうが、貧しさだけで

培われるものではないという気がします。


ハングリー精神がコマーシャルになるという事は

すでにハングリーじゃない時代だという事です。

精神力という事になれば、結局自分の甘さを

いかに克服するかという事でしかないと思います。


白鵬や鶴竜だって、恵まれた家庭で育っていますから、

今の日本の相撲がモンゴルに占領されてしまっている原因は、

必ずしも強い精神力というものは、貧しさから生まれてくる

という事ではないと思います。


外国人の枠をなくしてしまったら、日本人の関取は

いなくなってしまうんでしょうか。

そんな事はないと思います。


相撲は心技体といって、その3つの要素を鍛えぬく事が

必要ですが、心と技が未熟なままで、体を大きくする事ばかり

に走っている事が、今いちばん問題にされるべき所だと思います。

千代の富士や朝青龍や鶴竜をみれば、相撲には俊敏性が大切

だという事が解るはずです。


今の日本の相撲界は、心技体の指導方針を今一度見直す

必要があるんじゃないでしょうか。

「柔よく剛を制す」そんな相撲の本来の精神を取り戻して、

千代の富士が小錦に負けなかったような、面白い相撲で

場所を盛り上げてもらいたいものです。
 
 
 
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